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フィクション1

Alison Crux アリソン クラック
Living Dead Dolls  Series 14 

☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*☆
その1
措置入院で数か月入院していた70台のA氏
コミュニケーションが独特で
いつもノートを手に持ち歩き
スタッフに言いたいことをメモして
見せてくれた。
環境にも慣れ
スタッフとの疎通も良好
状態も落ち着き老人施設への入所が決まると・・・
ここを出たら死んじゃう
ここにずっといたい
みんな僕のこと愛している?
そんな言葉が何度も書かれていた。
決して追い出されるわけではなく
いつかは退院しなくてはならない場所
A氏にとっては
退院させられるのは嫌われているから
そんな絶望感があったのだろう。
いよいよ退院数日前には
夜間の寂しさからか
詰所の前の廊下に寝るようになった。
退院当日午前
手を振って元気に退院。
3日目の午前
病院へ施設から連絡がきた。
朝から何度起こしても
起きてくれない。
病院ではどうだったかと。
その30分後
A氏は旅立った。
いつも持ち歩いていたノートには
おんぼろしせつ いしゃしない
と書かれていた。
A氏との突然の別れは
誰もが受け入れ難かった。
入所して2日目丸一日
個室で彼は
おそらく孤独に過ごしていただろう。
3日目の朝
彼は旅立った。
尊厳死
その言葉が頭をよぎった・・・
孤独と寂しさと慣れない環境
そこで永らえるよりも
彼は自ら
死を受け入れたのではないか。
どんなに考えても
答えなんてでない。
ただ澱のように
心の底に沈み
そこに在り続けるのだ。

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